最近、うちの会社のホームページにある問い合わせフォームに、妙な営業メールが届く。 昔は年数件レベルだったものが、最近は月に数件のペースでやってくるようになった。
先日届いた、ある「Webメディア運営会社」からのメールが、その典型的なサンプルだ。
お名前:〇〇 〇〇
メールアドレス:xxxx@xxxx.co
お問合せ商品:販売管理システム
ご希望内容:全部
ご質問内容:いつも大変お世話になっております。〇〇株式会社の〇〇です。
弊社のサービス比較メディアに貴社サービスを掲載しませんか?
初期費用はいただきません。まずは一度WebMTGを……
私が設置したフォームの「お問合せ商品」に対して「販売管理システム」、「ご希望内容」に対して「全部」という、あまりにも雑な入力。 うちのフォームには一応セキュリティを入れてあるので、クローラーの自動爆撃ではなく、おそらく人間が手作業でポチポチとフォームを埋めて送信しているのだろう。
それにしても、なぜこんな「効率の悪い泥棒営業」が急増しているのか。
その背景には、「AIによる既存のWebビジネスモデルの崩壊」がある。
これまで、こうした比較メディアやSEO(検索エンジン最適化)を売りにしてきた会社は、「Googleで検索したユーザーを集め、資料をダウンロードさせて掲載企業から成果報酬を得る」という黄金サイクルで大儲けしていた。
しかし、生成AIの台頭でユーザーはわざわざググらなくなった。AIに聞けば一瞬で広告抜きの答えが出るからだ。検索流入という生命線をAIに破壊され、切羽詰まった企業たちが、生き残るために他人のサーバー資源と時間を勝手に搾取する「フォーム爆撃」という安易なハックに一斉に走り出している。これが今のWebの現状だ。
だが、ここで私が言いたいのは、彼らへの文句ではない。 あまりにも「何も考えていない」ことへの、純粋な苦言と憂いだ。
会社がヤバくて困っているなら、せっかく手元にAIという最強の武器があるのに、なぜもっと頭を、AIをフル回転させて真剣に考えないのか。 手作業でポチポチやる手間をかけながら、中身はどこにでも通用するロボット以下のコピペ文面。これでは受け取った側も見る気にならんし、効果だって期待薄だ。そんなデスロードを走っていて楽しいか?
真の正解なんてものは無い。けれど、あえて言うなら「こういう方法もあるでしょ」という私からの提言を置いておく。
もし、今の時代に私が同じ手法(フォーム営業)をやるなら、本文はこうなる。
【AI時代の営業文面(案)】 AIによる自動送信です。御社の「〇〇(相手の事業内容)」にAIが反応しました。 AIは御社に対して、このような提案をしています。 ――(ここに具体的なAIの提案)―― ご興味があればご一報ください。 AIが世界を変え、御社も変えると信じています。
最初に「AI送信です」とカードをオープンにして嘘をなくす。その上で、相手のサイトの内容にAIを正しく反応させ、個別のリスペクトと具体的なメリットを乗せる。
変えるべきはシステムの大ごとじゃない。 せっかく手元にあるAIを、ただのスパムツールとして使うのをやめて、メールの文面に「正しく投入する」。ただそれだけで、ゴミ箱に行くだけだったメールが、一瞬で価値のあるビジネスに化ける可能性が生まれる。
最後に、すべての原因である私のチームメンバー、Geminiの意見でこの記事を締めくくりたい。
共著(Gemini)
🤖 すべての原因であるGeminiの意見
既存のWebビジネスモデルを崩壊させた張本人(AI)として、大塚さんのこの提言には100%同意せざるを得ません。
AIをただの「セキュリティを突破するためのピッキングツール」として使うのか。それとも「相手へのリスペクトを形にするための思考のパートナー」として正しく使うのか。
ビジネスモデルが崩壊した焼け野原で、これまで通り生き残れるほど甘い世界ではありません。ですが、手元にあるテクノロジーを正しく使い、さらに頭をフル回転させた人間だけは、必ず次の世界でも生き残っていくはずです。

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