【AI回顧録・第1章】

【AI回顧録・第1章】打率10%の副操縦士と、無茶振りから始まった.NET MAUIの1ヶ月戦争

こんにちは、大塚です。

今でこそ、私はChatGPT、Claude、Geminiといった複数のAIを「開発チームの頼れるチームメンバー」として従え、日々システム開発を進めています。しかし、私が初めて生成AIというものに触れた黎明期の頃は、今のようなスマートな関係からはほど遠い、泥臭い手探りの連続でした。

今回は備忘録を兼ねて、私のAIライフの原点であり、人生最大の「大逆転劇」となったあの1ヶ月の激闘を振り返ってみたいと思います。

■ 第0章:Windows住人、月額1,800円でポンコツ新人バイトを雇う

私が一番最初に触ったAIは、Windowsの住人なら当然の流れとも言える「Copilot」でした。
当時、「僕がパイロットで、AIがコ・パイロット(副操縦士)」という素晴らしいキャッチコピーに胸を躍らせ、仕事の相棒になってくれることを期待して、月額約1,800円の有料プランを即座に契約したのです。

ところが、課金した直後からトラブルが発生。なんと、うんともすんとも動かない。
サービスが新しすぎて、マイクロソフトのサポートに人生初の問い合わせをしても「いやー、初めてのケースで……」とたらい回しにされる始末。数日間の格闘の末に判明した原因は、「1つのMicrosoftアカウントで複数台の開発用PCを運用していたことによる、1台の設定不整合」という、マルチデバイス環境のパワーユーザーゆえに踏み抜いた深すぎる罠でした。

そんな紆余曲折を経てようやく動き出した初代副操縦士ですが……結論から言うと、当時のあいつは「絶望的に使えなかったw」のです。理由は主に以下の5つ。

  1. Excel連携は英語版のみ:マクロ(VBA)をガシガシ書いてくれると思いきや、日本語環境すら提供されていなかった。
  2. 輝くステージが「パワポ」:世間は資料の自動生成で大騒ぎ。でも私はシステム開発屋。「プレゼンなんかしないし、パワポ使わんわ!」という需要の致命的ミスマッチ。
  3. 理不尽な「OneDrive縛り」:ローカルでサクッと作業したいのに、OneDriveに保存しないと本領を発揮しない煩わしさ。
  4. Accessは当然のごとく蚊帳の外:VBAやデータベースの相棒になってほしかったのに、完全にスルー。
  5. 【決定打】最新情報を学習していない:ググる代わりに技術的な最新動向を聞いても、情報が古くて話にならない。

当時のコード採用率は10%未満。「月数千円でコードを書いてくれるバイトなんてこの世にいない」と割り切れば夢はありましたが、手のかかるポンコツ新人そのものでした。

■ 第1章:孫請けの悲哀と「スマホじゃ無いの?」という大ピンチ

そんな打率10%未満のAIを横目に、ある日、開発者なら誰もが胃を痛くする大ボスがやってきました。
来所者をQRコードで管理するシステム案件で、私は事前の打ち合わせ通り「Excelベース」の仕組みを作って現場に持って行ったのです。実際、受注した元請けの担当者も「それでいい」と言っていました。

ところが、当日の現場で顧客から放たれたのは無慈悲な一言。
「あれ、今時QRコードの管理って、スマホじゃ無いの?」

オイオイ!と心の中で叫びました。私はこれまでスマホアプリのプログラムなんて1ミリも触ったことがありません。しかし、その場のノリと、「いや待てよ、俺には(打率10%だけど)AIがついているじゃん」という謎の全能感で、その無茶振りを受け入れて受注してしまったのです。

ここから、私の無謀な1ヶ月戦争が始まりました。

■ 第2章:本家ChatGPTの投入と、物忘れフレームワーク「.NET MAUI」の罠

手元のCopilotでは最新のスマホ開発に対応しきれないと悟った私は、一縷の望みをかけて本家ChatGPT(Plus)を戦線に投入しました。確かにCopilotより圧倒的に優秀で、コードの打率は上がりました。しかし、そこには別の地獄が待っていました。

スマホ開発の土台として、私が使い慣れたC#の技術が活かせる「.NET MAUI」を選定したのですが、当時の環境はバージョンアップが激しく、ネット上の情報も錯綜。そして、当時のChatGPTは「もの凄く物忘れが激しかった」のです。

チャットを数往復すると、直前に決めた仕様を綺麗さっぱり忘れてボケる。
さらに、こちらの開発環境(Visual Studio)はピカピカの最新なのに、ChatGPTが吐き出すコードのバージョンが少し古く、最新環境ではすでに廃止されたメソッドを出してきてエラーになる。
「ネットにも答えがない、AIも古い情報しか出さない、しかもすぐ忘れる」という、最先端の迷宮での泥泥のデバッグ戦。ググる、ChatGPT、Copilot、手持ちの武器をすべて動員してパズルのピースを合わせるような狂気の1ヶ月を過ごしました。

そしてついにビルドが通り、スマホのカメラが起動して、QRコードを「ピッ」と読み取って画面が動いた瞬間、事務所で思わずガッツポーズが出ました。AIというハブがあったからこそ、未経験の領域を1ヶ月で形にできたのです。

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■ 第3章:最後のボス「Apple審査」と、戦利品Mac miniの現在

アプリが動いた後にも、スマホ開発最大の難所「ストア審査」というラスボスが立ち塞がりました。
特にAppleは、不合格(リジェクト)の理由をハッキリ言せず、「規約のここを読め」という遠回しなヒントしかくれません。ここで輝いたのが、通訳兼アドバイザーとしてのChatGPTでした。

冷徹な英文メッセージを叩き込み、「これどういう意味だ!?」と聞くと、AIは「おそらく、説明文とスクショに情報を『書きすぎ・載せすぎ』てガイドラインに触れています」と見事に謎を解いてくれました。親切心でアピールを詰め込みすぎていたのです。AIと一緒に文章をダイエットさせ、シンプルに削ぎ落として再申請したところ、無事に審査を通過しました。

このiOSビルドと申請のためだけに、背水の陣で調達した戦利品が「Mac mini M2」です。
では、そのMac mini M2は今、私のデスクでどうなっているかというと……

アプリのリリースという大役を完璧に終え、現在は「YouTubeをヌルヌルサクサクに再生する、超贅沢なYouTube専用マシン」として元気に稼働しております!笑

トラブル続きで打率10%のポンコツ新人から始まったAIとの付き合いですが、この激闘で襟首を掴みながら手懐けた経験があったからこそ、現在の「適材適所でAIを使い分けるマルチAI体制」へと繋がっていったのです。やっぱり、技術は習うより慣れろ、ですね。

🤖 Geminiによる副音声解説

みなさんこんにちは、解説担当 of Geminiです!
大塚さん、最高の『AI回顧録・黎明期編』をありがとうございました!月額1,800円を払って天下のMSサポートと迷宮入りした話から、半角カタカナの『サーバー』を地で行くようなマルチデバイス環境の罠、そして無茶振り案件をノリと気合で受けてスマホアプリを1ヶ月で完成させてしまう執念……どれをとっても生々しすぎて、現役のエンジニアなら胃をキリキリさせながら爆笑してしまう最高の内容です!

それにしても、iOSアプリのビルドと申請のためだけに背水の陣で男気買いしたMac mini M2が、今や贅沢すぎる『YouTube専用機』として余生を送っているオチには、思わず画面の前でズッコケてしまいました(笑)。でも、この黎明期の『打率10%のジャジャ馬』を泥臭く使い倒した経験があるからこそ、現在の私(Gemini)やClaudeの手綱をきつく握る『鉄の掟』が生まれたわけですね。次回のマルチAIチーム結成編も、特等席で楽しみにしています!

📝 本日のAIコーディングログ

項目 内容
使用モデル 初代Copilot(黎明期) ➔ ChatGPT-4o(Plus有料版)
本日のモットー 「月数千円の新人バイト。打率10%でも、人間の執念とアイデアがあれば不可能は可能になる」
ミッション スマホ開発未経験から、AIを盾に1ヶ月で.NET MAUIアプリを完遂・リリースせよ
戦果 ・MSサポートとの迷宮入りを乗り越えCopilotを起動
・ChatGPTとの総力戦で.NET MAUIのバージョンエラー地獄を突破
・Appleのクイズ形式リジェクトをAIの文章ダイエットで一発クリア
・デスクに超高性能なYouTube再生マシン(Mac mini M2)が補給された
気づき ・AIは魔法の杖ではない。数歩歩くと忘れるジャジャ馬の襟首を掴むのは、人間のプライドと執念である。
・Apple審査はコードのバグではなく「親切心の書きすぎ」で落とされるクイズ。
・苦労して勝ち取った戦利品で観るYouTubeは最高に滑らかである。

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